Índice
・【西検ってなに?】スペイン語検定の概要
・【いつ? いくら?】試験日程と受験料
・【あなたは何級?】レベル別の文法範囲と語彙数
スペイン語学習の動機はひとそれぞれ。留学や旅行を目標にしている人もいれば、好きな映画や音楽を楽しみながらスペイン語を学んでいる人もいます。でも語学の勉強って、日々の生活の中で優先順位が後回しになりがちじゃないですか?
そこで、スペイン語学習の動機付けとしておすすめなのが、検定試験を受けることです。
文法や語彙などの範囲が明示されていて、時間的な制約もあるので、とりあえず申し込めばあとは勉強せざるを得ない状況をつくることができます。学習の目標設定、そしてペースメーカーとして、ぜひ受験を検討してみてください。
それでは試験の概要や試験日時、受験料、級別の難易度を見ていきましょう。
※以下の情報は「公益財団法人日本スペイン協会」公式HPの内容をもとに、筆者が編集し、情報を追加したものです。実際の申込や受験にあたっては、協会のHPをご確認ください。(https://casa-esp.com/)
【西検ってなに?】スペイン語検定の概要
スペイン語検定は「西検(せいけん)」や「スペ検」と呼ばれることもありますが、正式名称は「スペイン語技能検定試験」(Evaluación del Conocimiento de la Lengua Española)です。
日本で受験できるスペイン語の試験には「DELE(デレ)」というものもあります。スペイン語検定とDELEとの違いを簡単にまとめると…
DELE
・DELEとは「Diploma de Español como Lengua Extranjera(外国語としてのスペイン語検定試験)」の略。
・スペイン教育・職業訓練省が発行し、スペイン国外ではインスティトゥト・セルバンテスが実施する。
・スペイン語を母国語としない人々のスペイン語能力を測るテストとして1988年にはじまった。
・現在、世界100カ国以上で実施されており、スペイン語圏への留学、就職などの際に語学のレベルを保証するものとして国際的に認められている。
・「読む」「聞く」「書く」に加えて「話す」を重視。実際のコミュニケーションに必要な能力を測定する。すべてスペイン語で解答する。
・証明書に有効期限はない。
・おおざっぱに言えば、英語でいうTOEICやTOEFLのようなもの。
スペイン語技能検定試験
・公益財団法人日本スペイン協会が1973年から実施している歴史ある試験。
・スペイン語を母語をしている人でも受験できるが、日本語を理解していないと答えられない設問(筆記・口述ともに)がある。
・スペイン語の技能だけではなく、日本語とスペイン語の(ひいては日本とスペイン語圏あいだの文化的な)翻訳を行なう知識や能力が試される。
・1級合格者は全国通訳案内士試験の筆記試験語学科目が免除される。
【いつ? いくら?】試験日程と受験料
スペイン語検定は年に2回実施されています。「春季」は6月後半、「秋季」は10月後半、いずれも日曜日です。二次試験は、例年それぞれ8月と12月の第一日曜日に行われています。ただし1級は秋季のみの実施なので注意が必要です。
2022年度の試験日程はまだ公開されていないので、2021年度の情報を参考にしてスケジュールを立てていきましょう。
2021年度の出願・試験スケジュール
出願期間 | 一次試験 | 二次試験(1級・2級のみ) | |
春季 (6級~2級) | オンライン申込 4/19(月)~5/23(日)決済完了 郵送/書店・生協申込 4/19(月)~5/10(月)消印有効 | 6月20日(日) | 8月1日(日) |
秋季 (6級~1級) | オンライン申込 8/23(月)~9/26(日)決済完了 郵送/書店・生協申込 8/23(月)~9/13(月)消印有効 | 10月24日(日) | 12月5日(日) |
受験料(オンライン申込)
6級 4,000円
5級 5,000円
4級 6,000円
3級 8,000円
2級 10,000円
1級 12,000円
※郵送申込/書店・生協申込の場合、別途300円の手数料が加算されます。
試験会場
一次試験:北海道、秋田、仙台、東京、静岡、名古屋、金沢、関西、広島、松山、福岡、沖縄、準会場
(2級・1級は赤字の5会場でのみ受験できます)
二次試験:東京、名古屋、関西、福岡
(二次試験は沖縄では実施されません。一次試験を沖縄で受験される方は注意が必要です)
受験前に知っておくべきこと
・合格基準点は、総得点の70%程度です。
・出願方法には、(A) オンライン申込み、(B) 郵送申込み、(C) 書店・生協申込みがあります。大学等が「準会場」となる場合は、当該機関の窓口にて申込期間や受験可能な級等を確認してくてください。
・春季・秋季共に申込者が定員に達した場合、締切日より早く終了する場合があるそうです。
・試験の合否は、6級~3級は試験の2か月以内に、2級・1級の一次試験の結果は二次試験の10日前までに、二次試験の結果は約1か月後に郵送にて通知されます。
【あなたは何級?】級別の難易度と試験形式
スペイン語検定には6級から1級までの6レベルがあります。
6級~3級は一次試験(筆記)のみ。2級と1級には二次試験(口述)があります。
一次試験の試験形式は、6級・5級がマークシート。4級~1級はマークシートおよび一部記述式です。
以下の一覧で、各級のレベルと文法範囲・語彙数・目安の学習時間などを確認し、次回受験する級を選んでみましょう。
レベルと文法範囲 | 単語数 | 学習時間 | 試験時間(筆記+リスニング) | |
6級 | 《日常生活において最低限のやりとりができる》 直説法現在(ser、estar、hay、最頻出の規則動詞と不規則動詞)、所有詞(前置形)、指示詞など | 約500 | 50時間以上(大学で1学期間受講:90分x週2回=30コマ) | 50分 (45分+5分) |
5級 | 《日常生活において平易なやりとりができる》 直説法現在不規則、点過去・線過去、現在完了、過去分詞、現在分詞、再帰動詞、gustar型動詞など | 約1,000 | 100時間以上(大学で1年間期受講:90分x週2回=60コマ) | 50分 (45分+5分) |
4級 | 《日常生活において状況に即したやりとりができる》 過去完了、未来、未来完了、過去未来、接続法現在、命令、受け身など | 約1,500 | 200時間以上(大学で2年間受講:90分x週2回=120コマ) | 60分 (50分+10分) |
3級 | 《スペイン語圏で生活する中で適切なやりとりができる》 過去未来完了、接続法現在完了、接続法過去、接続法過去完了など | 約2,500 | 300時間以上(大学で3年間受講:90分x週2回=180コマ) | 90分 (75分+15分) |
2級 | 《社会生活の全般にわたってスペイン語を運用でき、一般的業務において活用できる》 文法範囲の指定なし | 約3,500 | 4年以上+1年の留学経験 | 90分 (75分+15分) |
1級 | 《社会生活の全般にわたってスペイン語を運用でき、専門的業務にたずさわることができる》 文法範囲の指定なし | 指定なし | 5年以上+通訳・翻訳の経験 | 90分 (75分+15分) |
受験級と試験までの準備時間を確認したら、各級の範囲や出題傾向を詳しく見てゆきましょう。
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